理由がわからないのに、感情が何となくわいてくることがあります。
人によっては、そのなんらかの感情がうっすらと自分の中に湧いてきているのを感じてはいるのですが、その感情がどういう感情なのか気づかなかったり、ときにわからない場合があるのです。
この何となくうっすらとした「感情の芽」は、自分の感情をつねにモニターすれば少しずつわかるようになってきます。
ある程度自分の感情に気づく練習をすればだんだんと早く正確に気づくようになってくるのです。
そのとき一番有効なものは瞑想ですが、ここでは触れません。
もっと手軽に今日から使える方法についてお話しします。
方法は2つあります。
1つ目は「置きかえ」の方法です。
この方法には「思考」をつかいます。
簡単な、想像を一緒にしてみましょう。慣れれば数秒でできるようになります。
まず、自分だけしか入れない秘密の部屋をイメージ「思考」してください。
そしてあなたのとなりには、「感情さん」という人がいます。
(名前は何でもお好きな名前をつけてあげてください。要はあなたの感情が人の形をしてそこにいると仮定します。)
その「感情さん」といっしょにその部屋(24時間ピアノが弾ける防音室)に入ってください。
部屋に入ったら、あなたは「感情さん」に「すぐもどるね!」と声をかけてを部屋を出ます。
ドアは、非常に重たくて頑丈な、防音室などによくあるグレモンハンドルのドアです。
このドアを「ガチャン」としっかりと最後までしっかりと閉めてください。
これで、「感情さん」はドアを開けないかぎり出てくることはできません。
ドアのとなりには、防音室にあるような二重窓があります。
その窓から「感情さん」の様子をながめてください。
そして、「感情さん」の顔の表情を観察してみましょう。
私たちの、うっすらとした気づきにくい「感情の芽」は、には特徴、傾向があります。
ほとんどの場合、1番薄い色のついている「不安」「動揺」「感傷的」「倦怠」「苛立ち」「関心」か、
円の一番外側の、「畏れ(おそれ)」「失望」「自責の念」「侮辱・軽蔑」「好戦的・攻撃性」のどれかです。
今、「感情さん」の顔の表情はどういう表情に見えますか?
(「感情さん」はあなたが今感じている「うっすらとした感情」を表情に表してくれています。)
その表情は、少なくともうれしそうではない表情に見えます。
表情を確認できたら、もう一度確認してください。
確認ができたら、二重窓をあけて「感情さん」に差し入れをしてあげましょう。
それはあなたが好きなものにしましょう。
今食べたいものでも、心のよりどころにしているものでもなんでも構いません。
ここでは、仮にチョコレートやケーキにしましょう。
美味しい紅茶やコーヒーなどと一緒に差し入れをしてあげてください。
差し入れたら、二重窓をまた閉めてください。
「感情さん」がチョコレートを食べているところを観察してください。
同時にチョコレートの味を想像して、あなた自身も味を想像して味わっている気持ちになりましょう。
「感情さん」はチョコレートを食べてほんのちょっとだけほっこりとした落ち着いた気持ちになります。
すると、あなたも少しだけ(たくさんでも構いません)ホッとした気持ちになれると思います。
そしてもう一度「感情さん」の顔の表情を見ます。
観察してください。
先程とくらべて、ほんのちょっとだけでも「安らぎ」の表情になっています。
そうなれば大成功です。
「感情さん」を部屋から出してあげて、「感情さん」がより落ち着いた気持ちになれるよう、手を繋いであげてください。
この方法を何度か練習してみてください。コツが掴めると素早く、じぶんの「感情の芽」に気づくことができるようになります。何度も繰り返すうちにスピードも上がり、数秒で自分の気持ちに気づけるようになります。
2つめは、危機対応能力を身につけることです。
この方法にも「思考」を使います。
ひとはだれでも「心配」することがあります。
その「心配」にはかならず原因があります。
原因を突き止めてその心配事をながめる「視点」を見つけ、覚えるのです。
「視点」を変えて心配事を観察してあげることで、心配は「ほぼ心配する必要のないもの」、「解決できること」だったことに気づくのです。
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