バルトークの伝記と言われるものは何冊もあり、ほとんど読んだけど、異質な本が一冊。
翻訳も読む人のことを考えてくれている訳で好印象。
バルトーク本人が非常にエネルギッシュだったことは普通の伝記からも推察できるけど、この本を読むと、そのエネルギーを家族にも十分に注いでいたことがよくわかり、激動の時代の中で必死に作曲、家族を大切に守っていった人間像が見えてくる。
「たとえ未熟でも自分で演奏してこそ満足できる」
という言葉は、作曲家だけでなく名ピアニストとしても活躍していたからこそ湧き出てくる言葉で、深く共感した。
ピアニストとしてのバルトーク、ルービンシュタイン国際コンクールで2位になっているが、その時の1位はバックハウス!
まさに、「天に二物を与えられた者」ですね。
一物でもいいから、欲しかったですよ、天よ!!
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