先日、ベートーヴェンピアノソナタ第3番 Op.2-3の1楽章の講座の資料作成をしていたら、調べなければならないことが多くあり、Macにかじりついていました。

最近はネットで情報を調べることがとても多くなりました。ある程度正確な情報が驚くほど簡単に手に入るようになったからです。

それでも検索方法にはやはりスキルがいるようです。仕事柄検索スキルには自信があり、ほとんどのものは見つけてしまいます。

実際には、Op.2-3のマニュスクリプトがないか探していたのですが、その時、ヘンレ社の楽譜の原版が売られていることに気がつきました。(最初の部分の断片だけでもないかと思っていましたが、やはりないですね。)

あまりに衝撃的で、検索してみると、どうやら2016年以降はパソコンにて製作されるようになったが、それまでは手彫りで造られていました。ヘンレ社のような新しいけど原典版を作っている会社は、手彫り一辺倒だと勝手に想像していた私はショックを受けました。

かれこれ20年以上前、シベリウスやフィナーレを使って作曲の先生の手伝いをしていたのですがその頃のMacで作った楽譜は、お世辞にも美しいとは言えなかったからです。(LC575なんかを使っていたのでMacだったと思います。)

ヘンレの楽譜は、現存する最古の出版社であるブライトコプフとは対極にあり、ゆったりとした譜割りでとても譜読みしやすいので大好きなのです。

実際にはこのようにして楽譜が作られていました。

(以下の動画を見れば一目瞭然です。)

最近はIMSLPなどで簡単に楽譜が手に入る時代になってしまい、重くて立派な本(楽譜)に対するリスペクトが失われつつある昨今ですが、やはりこうした本物の職人さんの技術をなんとか後世に残せないものでしょうか?

職人さんに敬意を示すべく、ヘンレ社の販売サイトを見つけてしまった私は、感激しまくり考える間も無く上動画の金属製の原版を注文してしまいました。

「Henleの奇跡2」は到着編です!

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